2014年1月1日水曜日

世界という大きな書物を

みなさま、あけましておめでとうございます。

大みそかはパリで年越しそば

さて、このブログのタイトルの由来をご存知のあなたはきっと哲学者ですね。

このフレーズは、近代フランスの哲学者ルネ・デカルト(1596-1650)の著書で見られます。

彼の哲学の方法論を著した『方法叙説』第6部。

自らの青春時代の遍歴を振り返りながら学問の構想について語ります。

イエズス会の名門教育機関ラ・フレーシュ学院でたくさんの本を読み漁ったデカルト。

研究室の書物に真実と思えるものはほとんど見出せませんでした。

ならば青年時代は「世界という大きな書物」を読むことに費やそうと、軍隊に入り、旅をします。

その旅の中で形而上学の重要な着想を得ました。

旅を終えたデカルトは今後は引きこもり、思索を重ね、その成果を著します。

そうして、ヨーロッパの学問の歴史に偉大な業績を残したのです。


このブログには「世界という大きな書物」というタイトルがつけられています。

そこには、世界に出なければ辿り着けないであろう領域に挑みたいという願いがあります。

旅は困難と孤独の連続です。

傷つくことも多々あるかもしれません。

時間をかけて旅をしても必ず成果が得られるとは限りません。

確かに、旅の中で時に素晴らしい出会いがあります。

しかし、そのような出会いには別れがほとんど必ず伴うものです。

それでも、世界で勝負する機会をずっと求めてきました。

今がその時なのだと思います。


自ら掲げた目標をどれだけ達成できるかは全くの未知数です。

だけどせめて最後まで旅を続けたいと願っています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

1月1日午前5時のシャトレ・レ・アル駅


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